まさかの暇つぶしで台北北門・西門に来てしまった男。歩いて土地勘をつけたい!【2024夏台湾#10 5日目】

旅行観光

さて、奇跡的に払い戻しができたものの、本来1日前に日本に帰国する予定でしたので、何か追加のお土産を買うのも難しい、と言うことで、どちらにしても途方に暮れるわけです。このまま桃園空港に滞在するのも冷房の寒さに打ちひしがれるのみ。

仕方がないので、とりあえず桃園メトロで台北市街に行って、新幹線の短区間乗車をしたり、「台鉄夢工場」と呼ばれる台湾鉄道のお土産コーナーで、申し訳程度に台湾鉄道のお土産を買ったりしましたが、まだかなり時間が余っています。目的の飛行機まで後12時間もありまして、下手に帰るとせっかく台北について知ることができる機会を失います。今回は、暇つぶしで西門エリアを散歩してみました。

台北西門エリアと日韓街区との比較

台北西門エリアとは、台北駅の南西部にある、台北のエリアであり、台北における若者の街とされる場所であります。北門エリアはそこに隣接しますが、今回は台北駅から西門へ通過する途中に通りました。

どこの都市でもそうですが、観光をする時って、パンフレットなどでわかりやすさのために同じ都市の中でも〇〇エリアって区分されてますよね。その全てについて詳しくなるのはもはや無理だと思いますが、そこには多かれ少なかれ何らかの傾向があるものです。

例えば、東京で言えば日本橋や浅草など昔ながらの江戸の文化が残っているエリア、渋谷、原宿、池袋といった若者の街、新宿、銀座、新橋などの商業街・サラリーマン街、臨海副都心などの比較的最近に開発されたエリアとあると思います。

それは台北も同じ。台北は街の中心にいろいろなものがあり、台北駅を中心に様々な街区が取り囲んでいます。また、台北駅は東京駅と同じく地下街が発達しており、地下街を通るだけで隣の駅に行けたりします。地下街には台湾のみならず日本の資本がたくさん入っており、太鼓の達人を日本語混じりの英語版で遊んでいる人とかも見ましたね。日本語が読めなくてもこうやってプレイしている人もいるんですから、日本人も中国語の表記や発音にビビっていてはダメですね。

さて、私は西門エリアは渋谷や新宿よりも、韓国・ソウルの明洞(ミョンドン)に近いんじゃないかと考えました。まあ明洞は行ったことないんですけれども。実際に韓国の台湾観光サイトには西門エリアのことが「대만의 명동」(台湾の明洞)のように紹介されることがあるようです。しかも歴史的にもどちらも日本支配を受けた時の「総督府」がある首都の城郭都市としても知られており、今後明洞へ行ったときに台湾の西門エリアと比較してみたいものです。

北門は歴史的な建物が多い

相変わらず日本資本が多く入っている台北駅前のを抜けると、そこはまだ西門町ではなく、強いて言えば北門周辺、西門のサブエリア的なところに着くと思われます。

出口を出たところ、何も考えずに周りを見渡すと、目の前に古めかしい門がありました。これは北門、又の名を承恩門といいます。

かつては台北駅の南方1.4平方kmの領域を城壁で囲んで、清朝晩期に築城された城郭都市に入る5つの入り口のうちの表玄関です。昔はこちら側から大稲埕・淡水方面を経て台湾海峡へ続く外の世界からの玄関口として機能していました。

ちょうどMinecraftでゾンビに侵略されないように村を柵で囲んで沸き潰しするみたいな感覚でしょうか。現在は柵は取り払われて、広い道路として整備されています。

なお、北門の南あたりは、台湾の歴史的にも重要な中山堂や台湾博物館などがあるのですが、やってなかったり絶妙に来るのが遅かったりして今回は通っていません。また来たいですね。

若者の街はオタクの街?

大通りに出ました。西門エリアはファッションや流行の中心で海外の観光客からも人気を博しているような中心街であり、この辺りではドンキホーテや日系旅館などの日本資本などももちろん入っています。かつての台北経済における交易地の大稻埕や淡水に近いこの地は、台湾でも古くから人が住んでいたようなところです。

そんな大通りからは、台湾郊外のあちこちに行くバスが出ていて、福岡天神にあるようなバスの繁盛っぷりを示しています。#4で泊まったホテルの目の前を横切る民権東路にも基幹バスレーンがありましたが、西門エリアのメインストリートたる中華路に関しては基幹バスレーンもあるし車線は片側4車線くらいあるし歩行者用通路も広いしとにかく車線の数がものすごいことになっています。大阪の難波とかもこんな感じでしたね。

道中、アニメイトやアニメイトカフェなど、オタクのお店を見つけました。アニメイトは西門というより北門に近いエリアが選ばれたようですが、北門の方にも本当にさまざまな店舗があります。

アニメイトは高雄駅の地下鉄出て目の前にもありましたが、それよりも規模が大きい模様。中を見てみたところ、大半が日本のIPでしたが、台湾人は日本のコンテンツであっても頑張って読むそうなので、案外お門違いではなさそうに見えます。彼らは漢字は読めますからね。

時系列を入れ替えましたが、西門町の歩行者天国にもこんな感じでアニメ風のキャラクター、いわゆる萌えキャラが出演しています。

默娘好朋友と書いてありまして、まさにこの台北西門町を舞台とした台湾風ファンタジー漫画の「冥戰錄」に林默娘、つまり媽祖が萌え化して登場しているようですが、そのキャラクターみたいですね。日本でもソシャゲとかで日本神話の神様や歴史上の人物などが萌えキャラ化している例がありますが、台湾にも似たような感じでオリジナルファンタジーがあるなんて。

足のマッサージが名物だったとは!慎重さが裏目に

アニメイトがある通りの反対側をふと見てみると、マッサージ店が広告を並べて競り合っている様子が見られます。台湾式マッサージ、足ツボとかは結構有名らしいでして、旅行先で歩き疲れた後にマッサージされるのにはちょうどいいですし、日本でマッサージをやるよりも圧倒的に安いので台湾以外の海外の人からも人気を博している模様。足ツボや首肩マッサージ、全身マッサージ、角質取りなど様々な種類のサービスがあるようです。

この写真のところではマッサージ店が3軒くらい連なっており、日本語でも広告を出しています。日本にありそうでない光景でなんとも印象的。

安いとはいえピンからキリまであるみたいで、次回来た暁には入念な調査のもとサービスを受けてみたいですね。

私の旅行の慎重さに関する考察

私は、あまり無計画にお金を使ったり、無計画にいろんなサービスを受けたりするのが嫌いなんじゃないかというふうに思います。なんにせよ旅行資金が尽きたりして困るのは自分ですから、予算を超過しないようにある程度ここは行くといって決めたところに行きますが、ある程度やることや訪れるべき場所、食べ物などノルマを箇条書きで決めていきたいと思っていたんですね。その中で予定変更にも柔軟になれるようにしたいと思っていました。

今日も急遽そのリストを作成してから出発しました。ただ、肝心の西門エリアに何があるかを知らなかったので、お店の予約や知らない店へのアポ無し突撃などのハードルの高い行為はできるに耐えかねるものです。#8北投の春天飯店のプライベート温泉に入れたのは、他の人がこのお風呂で入ったというその情報をすでに知っていたからできたことでした。

私は何気に突発的に旅行しているように見えて、実はこのような君子危うきに近寄らずとか、石橋を叩いて渡るような旅行スタイルだというのがよくわかりました。

そして、昨日の今日でできたやることリストでは推敲が足らず、そこに入っていないからやる気が起きません。

まあマッサージとかは命に関わる可能性もありますから、今回は大事をとって遠慮しておいたわけです。

ならば、街にどんなものがあるか散歩してみようじゃありませんか。これなら何も準備がなくてもできます。

西門町の界隈は渋谷のようにたくさんの店や建物や小路が入り組んでいるところですが、西門のあたりは正直人が多くて気が落ち着きませんでした。あの辺は上級日系ホテルに泊まって台北の街並みを観光・周遊してみたいですね。

例えば昔のシアターがあったり、突如ビルの中に台北天后宮が現れると言うことで、都市化と日帝時代と中世的な宗教が日本以上にうまく融合している様子を見られます。やはり日本以上に仏教や道教など様々な信仰がごちゃ混ぜになっているように見えますね。ちなみに先ほどの冥戦録にとってもここが聖地になっていると言えるのではないでしょうか。

軽く歩いてみると、いろいろな施設があることがわかります。あまりいろいろな施設へと歩かず、引き上げることにしました。

西門から北門へ

西門駅地下

西門駅は、台鉄や高鉄が通過しているほか、地下鉄板南線と松山新店線の2路線が乗り入れているところです。板南線は京浜東北線みたいな地下鉄路線で、台鉄の南港(高鉄の始発駅)辺りから樹林(東部幹線の列車の終点によくなる)の対岸にある頂埔までを細かく停車しながら結んでおり、当然隣の駅は台北駅となるわけです。

一方、松山新店線では次の駅が北門、中山駅と続きます。台北駅を迂回するように運行するわけですが、北門駅や中山駅は台北駅と地下街でつながっており、特に北門駅は桃園メトロの台北駅との乗り換え駅として放送されるのです。

北門駅で降りて、その乗り換えルートがこちらになります。このように長い地下通路を通ります。日本で言うと、まさに新橋から有楽町まで電車に乗って、有楽町から京葉線の東京駅まで歩くみたいなことをしているわけです。

それでは、空が暗くなってきている感じがあったので、桃園メトロに乗って桃園空港に戻っておきます。今日はジェットスター便に乗り遅れたくない、いい加減日本に帰してくれよという思いに駆られた24時間でした。

今回は西門エリアの紹介というより、急遽暇つぶしで行くはずのない場所に行く羽目になってしまったという話を主眼に置いてやっております。もちろん飲食店などはその場で見つけたものに入ることもありますが、このエリアに行きたいとか、このサービスを私は抵抗があるものです。

もちろん、行き当たりばったり、予算なんか気にしない、フィーリングでGO!という方を否定するつもりはありませんし、やりたければ是非そのようにやっていただきたいと思いますが、こういう勇気が出なくても、次来た時の楽しみを探すつもりで海外の街を巡ってみるのもいいんじゃないかと思いました。

やっぱり私は良くも悪くも安心安全指向ですね。今までの人生でそれが良い方に働く時も悪い方に働く時もありました。一般的に海外は日本より治安は良くなく、海外旅行では安心安全を第一にして然るべきですが、台湾ではその必要がなさそうに見えます。

連載記事:2024年夏台湾旅行

第1回記事付属のサイトリンク:

海外に行っても価値観なんて変わらない?それでも行くべきところのみに絞ってみよう【2024夏台湾#1】 | 分霊コネクション (bundrail.net) | ※サイトリンクの位置に飛びます

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