まさか、こんなことになるなんて…
なぜ予約を間違えたのか?
冒頭に時刻変更の画像があります。私はこの「改時」、もとい運休による影響を大いに受けましたが、本来はこの便ではなく、別の航空会社の便を予約していました。経緯が複雑なので、順を追ってお話しします。
まず私は21時ごろ、桃園空港へ向かう電車の中で、私は重大なミスをしてしまったことに気づきました。
私は木曜日から日曜日の間に台湾に行って、つまり日付で言うと2日に帰宅する予定でした。しかし、2日の深夜は日付を回ると3日という扱いになります。そこで日付が回った後に来る2日と3日を勘違いしていました。深夜の日付が回った後の便では、こうした時間間違いが発生するものです。特に、出発時刻は現地時間で日本の時間とはずれています。台湾は時差があまり違わないので問題はないですが、特にハワイとかアメリカとかだと本格的に1日ずれて計算がややこしくなる
私はその点をよく気をつけていたつもりでした。しかし、私は、8月は31日までありますが、それを30日までしかないものと勘違いしていたのでした。それで日付の計算を間違えて、1日後に予約がずれてしまったのでした。
このように日付や月の変わり目に飛行機の予約をしてしまうと、とんでもない手違いを起こして旅行が台無しになってしまう可能性があります。
なおピーチはLCCの中では予約変更などが比較的柔軟で、チケットを変更することができますが、本日は日曜日ということで当然満席、変更はできませんでした。私はどのような末路を辿ったのでしょうか。
なんとしてでも帰りたくて買ったチケットは、呪われていた?
桃園MRTで桃園空港第1ターミナル駅に到着した後、今日の便を取りました。似たようなタイミングで出発する2時40分発の成田行きのジェットスター。この時は冒頭に示したような悲劇が私が襲うことをまだ知りません。どうもこの便は運用上の都合で通常とは違う時間に運行されており、これがたまたまピーチと同じような時間に飛び立つらしいんですね。実は、本来私はこの便に乗車する予定でした。しかし、ピーチ便がなくて、3日のピーチ便が空いていたので日付計算を間違えてとったというわけでした。
これは2万円をピーチ航空に寄付してジェットスターに乗ろうかと思いました。そして何かあった時のために一応チェックインが完了して乗車する機体を確認してからキャンセルしようと思いました。こんな時間に係員なんておりません。自分で自分のことは管理しなければいけないのです。
チケットの運賃は日本円にして5万円ほど。最近はLCCでもチケットが高騰している印象です。しかもJALだと正規運賃だと20万で、早く予約したり会員になったりしないと安くならないと感じました。しかし、このような乗機変更をしているようでは、JALやANAの方が元を取れたのではと思う次第であります。
チェックインが始まらない!飛行機くんもモタモタしてるぞ
ここで耳を疑うような情報を目にします。台北発成田行きは、0:40からの受付と言います。買った後で分かったのですが、この便はもともと機体繰りの都合で少し遅延しており、それで少しずれていたのですね。
とりあえず真っ先にチェックインしようと、足早に並んでいたところですが…
ジェットスター(実質)欠航!日本語ができる台湾人のおじさんに助けられる
0時半前、できていた待機列の前にかなりのスタッフがやってきて「この便は24時間遅延となります」と中国語や英語で案内を忙しなくしていました。もはや欠航レベルの事案です。台風10号はもうましになっているはずなのに。しかも困ったことが、案内をされていた方がジェットスターの方のみならず事情に詳しくないタイガーエアの人もおり、日本語ができないという人もいたため、かなり日本人としてはより困らされました。
情報がかなり錯綜しており、何が起こっているのかわからないし次に自分が何をすればいいのかもわからなくなってしまいました。私は今まで電車で旅行をしていてもこれほどの遅延や運休に遭遇したことがなかったので、これは生命の危機を感じます。
中国語が母語の航空会社の係員のお姉さんと英語で会話して、このダブルブッキングの片方運航見合わせという状況を、私はどうすればいいか聞きました。メールが届いていれば払い戻す資格はあるよと言ってもメールが届きません。
その時、私は日本語が話せる台湾人のベール帽をかぶったおじさんが現れました。おじさんは通訳をしてくれました。やっぱり言語の壁というのは大変なものですね。通訳をかましてお互いの言いたいことをなるべく正確に表現できるようになるんだと、多言語話者に感謝の念が尽きません。本当にありがとうございました。
しかし、台湾はファッションとしての日本語にとどまらず、日本語が話せる人が多いですね。彼は見た感じ60代・70代くらいで、直接日本式の教育を受けてきた世代ではないのでしょうが、親がその世代だったのか、それとも仕事などで日本語を学んでいるのか知りませんが、台湾のお年寄りは(日本人が観光に来るとかそういうの関係なく)日本語が話せる人もいるらしいと聞いてきたので、観光地に関係しないところで日本語が話せる台湾人というのは気になっていましたが、まさかここで出会うとは。
そしてやはり私はまだまだ自分の言いたいことを100%英語でできないことにがっかりしました。こと台湾においては中国語ができて然るべきなんでしょうが、私は中華圏に住まうことはないのでそこまでしなくてもいいですが、興味はあります。もっと語学、少なくとも英語には熟達しなきゃなと感じたものです。余力があったら韓国語や中国語、ヨーロッパやアジア諸国の言語などにも知見を深めていきたいですよね。
結局、お姉さんが渡してくれた上の紙のような文面のメールが見つかりました。それによると、私はこの24時間遅れの飛行機に登場した時に宿泊代の補償を請求できるか、搭乗を取りやめる場合はキャンセルすることができるどちらか一方の資格があることが確認されました。私はSkyScanner経由ジェットスターのホームページで申し込みましたので、今回の場合に限っては、公式サイトからの申し込みでは必ず払い戻しが適用されることになっています。
1時を過ぎると、そのおじさんは、やっぱりtrip.comでは払い戻しができないんだと諦めてバスに乗って帰っていってしまいました。先ほどのお姉さんが日本の払い戻しの電話番号を教えてくれと聞いても、別のスタッフはまずは国際本部に電話しなさいと言うし、WEBの予約確認ページを見たら払い戻しできませんといってるし、情報が錯綜しているかもしれないと感じております。
さて、帰国する予定が大海原に急に突き放された様な気分になり、1時半ともなると待機列の近くに先ほどまで大量にいた旅客やスタッフも、いつの間にかいなくなってしまいました。私はどうすればいいのでしょうか。
まさかの空港で野宿!
結局、飛行機は24時間遅延、つまり実質的な運休が決定してしまったので、私はキャンセル・払い戻しして、明日の飛行機で帰ることにすることと決めました。やっぱり自分の運命は自分で決めなければいけないということですね。それにしても、本当に払い戻しができるのはラッキーですよ。この時点では払い戻せる確証はまだありませんが。
さて、もうこればっかりはしょうがないので、このような遅い時間ではもう電車(桃園MRT)も動いていなくてどこにもいけない状態ですから、ここは空港内で野宿をさせていただきます。帰りにジェットスターを使わない場合は宿泊費の負担はできないというわけでした。いやはや、よもやよもやですわ。
そういえば、食品や液体は税関で廃棄することになるために、私は制限エリアに入るまで一切水を飲まないようにしており、少し断食断水を行なっておりました。しかし、飛行機に乗れないことが確定したのなら話は別。喉が渇いた時に困ります。一階の自販機はなんとか営業していたのを見つけたので、そこで飲み物を購入できました。
この空港は台湾で1番綺麗で充実した空港であり、治安も悪そうには見えないのでよほどのことがない限り荷物は取られないと信頼しています。しかし一応海外ということもありほどほどに警戒しておこうと思いました。でも松山や高雄などでは空港泊はやりたくなかったですね。これも桃園空港の高規格さゆえできたことだと信頼しております。
3階にやってきました。ここは保安検査・出国審査があるエリアです。このベンチをベッドとします。冷房がありえないくらい寒いけど、外で暑くて得体の知れない虫に噛まれるリスクを負いながら寝るよりはマシです。
コンセントもあり、気分はさながらカプセルホテルです。ベンチですが寝るのに困る硬さはしていません。今日の出来事の整理と明日の予定を考えながら寝ます。おやすみなさい。
翌朝…
もたもたしていて入眠したのが3時半ごろ、朝日が差してきて起きたのが5時45分。残念ながら、実に2時間15分しか寝ることができませんでした。
私が日付の数字を一つ間違えただけで、この旅行はまさかの5日目を迎えてしまったのです。なんとかして計画を練り直す必要があります。なお桃園空港のトランジットツアーは昔はやっていたようですが、今はやっていませんし、おそらくサービスを受ける資格もないと思います。つまり、桃園空港以外のどこかで時間を潰さなければいけないということです。
なお、電波の心配は無用でした。オラフライは今回念の為5日分契約していたのですが、現地に繋いだ瞬間からスタート&桃園空港の制限エリアはWi-Fiがあるということから、1日オーバーしても日本に帰国するまで回線が切れることはありませんでした。これは非常に魅力的です。eSIMを使うときに、airaloとHolaflyでどっちにするか悩んでいましたが、これはHolafly様様ですよね。airaloでは間違いなく容量がパンクしていたので、元が取れまくりました。ちなみにWordPressの当ブログでは残念ながら現在オラフライのアフィリエイトリンクはご用意しておりません(面倒くさい)。まあ逆にクリーンでいいでしょう。
昔はモスバーガーも24hやってたらしいですが、今は7時オープンらしいです。早朝の各施設が起き上がって活動を開始する様子を見ながらしばしうたた寝。
じきに、搭乗案内などがしきりに流れてきます。東京成田とか、聞いたことがある東京の地名などが流れてきます。本来は東京に帰れたはずなのに、帰れないとなると、異国の地に孤独に取り残されて、なんだかだんだん寂しくなってしまうものです。
もう朝ですし、人も混んできて、いい加減こうも寝てはいられませんので、そこに見えるモスバーガーで朝ごはんとすることにしました。こちらはチキンバーガーセット。飲み物は、ぶどうアイスティーなるものを選択したのですが、柔らかいタピオカみたいな何か(ぶどうを意識?)が入っていてぶどう味が混じって甘く、日本にはない感覚でした。
払い戻しの手続き
そういえば、朝飯を食べ終わったらもう9時。そろそろ払い戻しの窓口も動くかなと調べたところ、ライブチャットがありました。これはおそらく昨日の時点ではあまり気づいていなかったと思われますが、メールの文面を見たらありました。
じゃあやってみよう、手続きをしてみたらとても懇切丁寧に対応してくれました。しかも日本語で。チャットボットのUIは横浜市の「イーオのゴミ分別案内」のチャットボットに似ていますが、URLにSalesforceと書いてあったので、同じSalesforceのアーキテクチャなのでしょうが、終了ボタンがあるのが違うところです。今回に関しては、英字表記ですがおそらく日本人の方が画面の向こう側にいらっしゃったようです。
会話を進めると、このように払い戻しの案内をしてくれました。待ち時間が何も入力しないと5分くらいで切れてしまう可能性があるので気をつけなきゃいけないところではありますが、8244台湾ドルは日本円だと40000円足らず。日本のカードだと手数料を取られて40000円を超します。この金額は私の予算、ひいては私の財産に大きく影響してきます。会話は45分ほどかかりましたが、桃園空港にいながらにして確かに手続きを完了させることが出ました。
正直信じられません。本来は多量にお金を払って予算オーバーになるところを、まさかの運休とかいう奇跡でもって救ってくれたということで、正直私のための運休だったのじゃないかと信じてなりません。まあ元はと言えば私の不手際なんですが、いずれにせよ大変なことになることだったでしょう。
無事払い戻しもできたところで、悪天候じゃないのでもう一日観光できます。
ちなみに払い戻しができない場合は、加入していた旅行保険のオプション対象内なのですが、今回は払い戻しができたので権利は行使できないと思います。払い戻ししてもたった10000円しか返ってきませんしね、そしたらこっちの方がお得という訳です。
よくネットミームで太鼓の達人の「もう一回遊べるドン」をもじって「もう一年遊べるドン」というセリフが留年や就活を失敗した人へのディスりやら皮肉やらに使われることがあるようですが、こっちは「もう一日遊べるドン」ですよ。意味がわからない。やはりこのセリフは皮肉を纏って私に降りかかってきます。正直早く帰らせてくれと思ってしまいましたが、せっかくなので台北市街を適当に彷徨きますか。
そして、後日確認すると、ジェットスターから払い戻されていました。非常に安心しました。
連載記事:2024年夏台湾旅行
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